ねっこぼっこ

〜四季のめぐりを通して、自然の摂理と親子の営みを学ぶ〜 

第2回は、ドイツ古典絵本の傑作にして、まさに絵本芸術と呼ぶにふさわしい本書をご紹介します。

 まず、特筆すべきは絵の素晴らしさ! 植物や虫の繊細な造形・擬人化された妖精達の愛らしい姿は、あまりに美しく、何時間でも見ていられるほどです(笑)。 

ストーリーは非常にシンプル。 

大地のかあさんに起こされたねっこぼっこ達は、地上の世界へ行く準備を始めます。 春になると喜び勇んで外の世界へ繰り出し、木枯らし吹く秋になると、また大地のかあさんの寝床へ帰っていきます。 

大地のかあさんの広大な温もり… 

幼い子ども達の命の煌めき… 

秋になれば大地の母さんが抱きしめてくれると分かっているから、ねっこぼっこ達はこんなにいきいきと異世界を冒険できるのでしょうか。 

5歳の娘も気に入っていて、「この黄色い服の子(ねっこぼっこ)が自分」とか言いながら読んでいます。 

せかせかした日常から離脱して、ゆっくり親子の時間を味わえる、お薦めの一冊です。 


ねっこぼっこ

作・絵:ジビュレ・フォン・オルファース

訳:秦 理絵子

ねっこぼっこ

絵本とある生活

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